猫cafeの一日 怒涛の嵐登場編

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

 

 

 

登場キャラ

 

 

ミー・・・一般的な三毛猫(♀)ルナの言動に振り回され、やけ食い気味だったが

     最近これでは駄目だとダイエット中だったが・・・。  

 

 

 

ルナ・・・高貴で美しいシャム猫(♀) お店のNO.1でプライドも高い そして嫌味 ミーを弄って面白がってる。

                     ミントにおばさん言われ続けてるのが最近の悩み。

 

 

ミント・・・可愛いマンチカン(♀) 見た目はキュートだけど実は・・・。二面性を持っていて、

      ルナのお店NO.1の座を虎視眈々と狙っている。

 

 

バロン・・・ロシアンブルー(♂)まだまだやんちゃで、何でも恐いものみたさに首を突っ込んでいく性格。

                レオンとは仲が良い。単純に言えば明るい無邪気なバカ。 

 

 

レオン・・・アメリカンショートヘアー(♂)お店の中では♂猫達の中ではお兄さん的立場の頼れる冷静な性格。

                     いつもバロンと行動してる事で周りの♀猫達にはモテずに、

                     ネタにされてる。そんなレオンにも新たな試練が・・・。

 

 

マリー・・・ノルウェージャンフォレストキャット(♂)新たにお店に入った猫。見た目のエレガントさはルナに負けてない。

                          自分の美しさに酔ったり、わがままな部分がある。

                          前のお店ではNO.1だったみたいだが・・・。

 

 

 

 

比率:【3:3】

  

上演時間【30分】

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

CAST

 

ミー:

 

ルナ:

 

ミント:

 

バロン:

 

レオン:

 

マリー:

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

                                    BGM:流す時はゆったりした曲推奨

 

 

猫cafe店内

 

今日も良い天気と言いたいところですが猫cafe始まって以来のなんだか不穏な空気が近寄ってるみたいで・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリー:ウフフッ!此処が今日からお世話になるお店ね!私以上の子達っているのか楽しみだわ~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バロン:うわああああああ!

 

レオン:どうしたんだ?バロン?

 

バロン:うん、なんだか急に寒気がして・・・風邪でも引いたかな~。

 

ルナ:馬鹿は風邪ひかないって言うし気のせいじゃないのかしら?

 

バロン:相変わらず酷いよなルナって・・・。もう少し言い方変えても良いんじゃない?

 

ルナ:馬鹿は事実なんですし。言われたくないのなら、私(わたくし)みたいにもっと頑張りなさい!

 

バロン:クソ~!言い返せね~!

 

レオン:はははは!これは1本とられたな!バロン。

 

バロン:レオンまで酷いよ~!

 

ミー:朝から騒々しいと思ったら、まったく~。2人共、バロンをあまり虐めないでよね!

 

バロン:ミー!、2人がよってかって俺を虐めて来るんだ~。

 

ミー:よしよし~。でもバロン、馬鹿なのは仕方ないとしても、もう少し努力はしなきゃ駄目よ!

 

バロン:ミーまで酷いよ~!

 

 

ミー、ルナ、レオン:笑う。

 

 

ミント:なんだか、朝から騒々しいけどどうしたの~?

 

ミー:ミントおはよう。別にいつもの日常茶飯事の光景よ。

 

ミント:そうなんだ~。

 

 

ミント:(な~んだ。何か面白い事でも起きてんのかと思って見に来てみたが、日常茶飯事なら何も面白い事ないよな。

     最近、特に面白い事もないし、ここらで、何かおこらないかな~。)

 

 

バロン:なぁ?あそこにいる奴って今日から来るっていう新人かな?

 

レオン:ん?確かにこっちをじっと見てるな~。ルナ、何か知ってるか?

 

 

ルナ:以前も別のお店で働いてたってのはお店の人が言ってるのを聴きましたけど、

   詳細はわかりませんわ。

 

 

レオン:そっか。ずっとこっちを見てるし、誰か聞きに行くってのはどうだ?

 

ミー:それもそうね。このままじゃ、なんか不気味だし。で?誰が行くの?

 

ルナ:それは、やはりミーが適任だと思いますわ。

 

ミー:ちょっとなんで私なのよ!

 

 

ルナ:だって~、私はまだやる事がありますし、バロンじゃ頼りないですわ。レオンも用事があるみたいですし、

   ミントはまだ幼過ぎる。そうなると残りはミー、貴女になるって事ですわ!

 

 

ミー:う~、言い返してやりたいけど、言われて見れば確かにその説明で納得がいくし・・・。

   わかったわよ。私が聞いてくる。

 

 

ルナ:それでこそミーですわ。

 

バロン:ミー、大丈夫か?

 

ミー:うん、平気よ。

 

バロン:そっか。なら良いんだけどさ。なんか気味悪い感じだし用心しとけよ。

 

ミー:ありがとう。バロン。そうするわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミー:(近くには来たものの、本当なんか不気味よね。じっとこちらや店「」内を見てるし、どう声かけようかしら・・・。) 

 

 

 

ミー:初めまして!なんだかずっとこちらを見てたようだけどこのお店に何か用があるのかな?

 

マリー:5点!美しくないわ。

 

ミー:え?

 

マリー:聞こえなかったのかしら?貴女は全然美しくない!そういったのよ!

 

ミー:へぇ~。そうなんだ~。

 

マリー:そこら中にいそうな貧相な毛並みも美しくないわ。此処のお店ってトリーミングとかちゃんとしてくれてるの?

 

ミー:言わせておけば・・・!ちゃんとしてるわよ!それにこう見えても私、人気なんですからね!

 

マリー:フッ。

 

ミー:(ちょっと!何!?今、軽く鼻で笑われた?本当なんなのこいつ!)

 

マリー:どうしたの?黙り込んじゃって。第一、いくら人気と言ってもNO.1ではないわよね?

 

ミー:(グサッ。)

 

 

マリー:あら?図星かしら?そうよね~!そんな貧相な毛並みで「TOP」とかあるわけないわよね~!

    それに比べて、私の見た目は、パーフェクト!あまりに完璧過ぎて自分でも怖くなっちゃうわ!

 

 

ミー:(なんだろう~、此処最近は平和な日々が続いてたのに・・・いきなりこういう言われ方されると

    忘れかけてた怒りがこうふつふつと・・・。)

 

 

マリー:・・・。

 

ミー:・・・。

 

ミー:(ん?急に黙り込んだけどどうかしたのかしら?仕方ない。訊いてみるか。)

 

ミー:どうかしたの?

 

マリー:あら、私ったらいけない。窓ガラスに写った自分のあまりの美しさに見惚れてて・・・呼吸するのを忘れてましたわ!

 

ミー:(なんじゃそりゃあ!!!)

 

マリー:ところで、お店のOPENはまだなのかしら?

 

ミー:ええ~。今、仲間達が手分けして準備してる所よ。

 

マリー:あらそう!じゃあ、そんな所でぼさっとしてないでさっさと案内してちょうだい!

 

ミー:は?

 

マリー:は?じゃないわよ。聞こえなかったのかしら?私をその仲間達の所に案内しなさい!

 

ミー:ちょっとあんた!!!

 

マリー:ストップ!

 

ミー:なによ?

 

マリー:私はあんたって名前ではないわ。ちゃんと名前があるの?おわかりかしら?

 

ミー:(あぁ~!!!!いちいち腹が立つ言い方~!!!!!)

 

ミー:そうね・・・。ごめんなさい。じゃあ、名前を教えてもらって良い?

 

マリー:嫌よ。

 

ミー:え?

 

マリー:なんかその言い方。気持ちが全然こもってない感じがしたわ・・・。だからやり直して。

 

ミー:・・・。

 

マリー:ほら、早く。

 

ミー:どうか、お名前を教えていただけませんでしょうか?

 

マリー:上出来!私の名前は、マリーよ。

 

ミー:へぇ~。

 

ミー:(マリー?大層な名前だけど、なんか鼻につく名前ね。)

 

マリー:それで、貴女はなんてお名前なのかしら?

 

ミー:私はミーよ。よろしくね。

 

マリー:ミー、ふ~ん、平凡な名前ね。

 

ミー:確かにそうね・・・。

 

マリー:まぁ、良いわ。自己紹介も済んだ事だし、さっさと中に案内してちょうだい!

 

ミー:わかったわ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

バロン:あっ、戻って来た。

 

ルナ:一緒に来たって事は今日から入る方って事ね。

 

レオン:そうだな。

 

ミー:みんな、お待たせ。

 

ルナ:結構時間かかったみたいだけど何かあったのかしら?

 

ミー:まぁ~、色々とね。

 

ルナ:そうなの。それよりもミー早く紹介してくださるかしら?

 

ミー:そうね。こちらはマリーさん。今日から入る方よ。マリーさん、みんなに自己紹介よろしくね。

 

 

 

 

マリー:初めまして!皆さん、私はマリー。誰よりもエレガントで誰よりも美しい存在!

    これから一緒に働くのですから皆さんもせいぜい頑張って私のレベルに近付けるよう努力してね~!

    そうそう、趣味は鏡で自分の姿を心ゆくまで見る事よ~!この天から授かった綺麗な容姿と毛並みはどう?

    うっとりするでしょ?そうよね、しないわけないわよね~!!!

 

 

バロン:・・・。

 

レオン:・・・。

 

ルナ:・・・。

 

ミント:は~い、追いつくようにがんばりま~す!

 

 

 

ミント:(やったぜ!なんかかなり頭のいかれた奴が来たみたいだが、これから色々おこりそうだし楽しみだぜ!

     それにしてもあの年増猫よりさらに性格に難があると言うか・・・。でもどうやって

     いじってやるか今から楽しみだぜ!)

 

 

 

ミー:マリーさん、自己紹介ありがとうございました!お店の案内はもう少ししたらするので、

   とりあえず今は自由にしててくださいね。

 

 

マリー:あらそう。わかったわ。

 

 

ルナ:ミー、ちょっと言いかしら~?

 

ミー:なによ?

 

ルナ:良いからちょっと来なさい!

 

 

 

 

 

 

 

 

ルナ:(小声で)ちょっとミー!なんなの!あの方は!

 

ミー:(小声で)何って、新しく入る方で・・・。

 

ルナ:(小声で)そんな事見ればわかりますわ!じゃなくて、なんなのよ!あの性格は!はっきり言って最悪じゃないですの?

 

ミー:(さらに小声で)それをあんたが言うのは驚きよ。

 

ルナ:(小声で)あ~ら?どういう意味かしら~?

 

ミー:(小声で)なんでもないわ~。でも確かに我儘だし、誰かさんに似てるし、これから先、不安よね・・・。

 

ルナ:(小声で)所々、言葉に棘があるように感じたのは気のせいかしら~?

 

ミー:(小声で)や~ね。気のせいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

レオン:(小声で)なぁ、バロン、あいつ♂(オス)だよな・・・?

 

バロン:(小声で)うん・・・。声低いし、間違いなく♂だと思う。

 

レオン:(小声で)だよな~。でも気になるし、聞いてみないか?

 

バロン:(小声で)え?でもなんか変な奴だし、刺激するのもどうなんだろう・・・。

 

レオン:(小声で)それもそうか・・・。

 

 

 

マリー:(前のお店に比べると狭いし、地味だし、此処に来たの失敗かしら?

     でも、見た感じ私より上っていなさそうだし、NO.1は私のもの決定かしらね!)

 

 

ミント:ねえねえ?

 

マリー:あ~ら?どうしたのかしら?

 

ミント:うんとね、疑問なんだけど~、おばちゃん、おじちゃん、どっち~?

 

マリー:あ~ら?もう一度言ってくださるかしら?

 

ミント:マリーさんって、おばちゃん、おじちゃん、どっちなの~?

 

マリー:どっちでもないわ!私は綺麗なお姉さんよ~。おチビちゃん!

 

 

ミント:へぇ~、見た感じミーお姉ちゃんより上っぽいし~、お姉ちゃんは無いかな~。

    下手したら、ルナお姉ちゃんより上だよね~?

 

 

マリー:おチビちゃんたら、いけない子ね~。目上の人に話す時はそんな言い方しちゃ駄目よ!

    おばちゃん、おじちゃん、なんて言われたら良い気分しないでしょ~?

 

 

ミント:だって~、お姉ちゃんは正直きついかな~って。だから、おばちゃんとおじちゃんにしたんだ~。

 

 

マリー:そうなの~。でも~、おチビちゃんもいずれは、「おばちゃん」になる事は忘れずに覚えておきまちょうね~!

 

ミント:うん、わかった!

 

 

マリー:(この子は要注意かもしれないわね~。攻撃的な良い方を幼さを演じる事でごまかそうとしてるけど

     私の目はごまかせないわよ。まっ、経験豊富な私の敵では無いですけど~。)

 

 

ミント:(おかしいな~?いまいちあの年増猫と違って、勝ったぜ!みたいなのが感じられないのだけど・・・

     初アプローチだったし、次の機会にでも別の方法試すか~。)

 

 

マリー:ちょっと~、いつまで待たすつもりなのかしら~?それに、貴方達の自己紹介がまだなんだけどどういう事?

 

ミー:ごめんなさいね!みんな~、戻って来て~!

 

 

 

 

 

 

マリー:じゃあ、さっさと自己紹介してちょうだいな!そうね~、そこのおチビちゃんからお願い!

 

ミント:はーい!私はミント。可愛い系と言うか癒し系で店では頑張ってるよ~。おば・・・「おねえちゃん」、よろしくね!

 

マリー:10点!次、そこの毛並みそこそこのロシアンブルーの坊やお願い!

 

バロン:・・・俺はバロン。元気が取り柄で、お店のムードメーカー的な存在だぜ!よろしくな!

 

マリー:30点!単なる無邪気馬鹿って事ね。次は、そうね、そこの・・・イケてるアメショーの貴方、お願い~♪

 

レオン:なんか寒気が・・・。俺はレオン、お店では兄貴的な存在で頼られてるポジションかな~。

 

マリー:80点!兄貴的な存在!良い響きね!貴方にはマンツーマンでお店の事教えてもらいたいわ!

 

レオン:マンツーマンは遠慮しとこうかな・・・。

 

マリー:あ~ら、残念! じゃあ、ラストに、そこのシャムの貴女・・・、短めにお願い!

 

 

ルナ:短め!?・・・オッホン、私はルナですわ!このお店のNO.1で高貴で美しくて、更にゴージャスな毛並み

   お客様は誰もが振り向く容姿の良さと頭脳明晰で~、歌も得意中の得意ですわ!お~ほほほほ!!!

 

 

マリー:ストップ!(ルナの高笑いを途中からぶった切ってセリフを言う。)

 

ルナ:な、なんですの?まだ途中ですわ~!

 

マリー:もう結構よ!そうね、-10点、くどすぎて胃もたれ5秒前な感じでこれ以上は聴いてられないわ~。

 

ルナ:マ…マママママ…、-10点ですって~~!!!

 

 

 

マリー:そうよ。美しさの欠片もなかった自己紹介でしたわ。私が来たからにはこのお店のレベルを

    ビシバシあげてくからそのつもりでついていらっしゃって!

    それじゃ、お店の人呼んでるから、ここらへんで。ごめんあそばせ~!

 

 

 

 

 

 

 

 

レオン:おい、ルナ、大丈夫か?

 

ルナ:一体、あの方はなんなのですの~!

 

レオン:ルナ、落ち着け!お前はマイナスなんかじゃない。

 

ルナ:そうですわよね。当然ですわ!

 

ミント:ミントは10点だったよ~。この点数ってなんなんだろうね~?

 

バロン:俺は30点だったな。おい、レオン、高得点な上になんか気に入られてなかったか?

 

レオン:確かに、80点言ってたな。それになんか妙に艶めかしい視線を感じたんだよな・・・。ミーは何点だったんだ?

 

ミー:私は・・・5点。

 

バロン:なんだか知らないけど♀にたいして点数低いのが気になるよな~。

 

 

レオン:そうだよな。なぁ、バロンとはそうじゃないかなって話あってたんだが、

    あのマリーって♂、♀、どちらだと思う?

 

 

ミント:♂?

 

ミー:♂よね?

 

ルナ:間違いなく♂ですわ!なのにあの話し方!一体なんなんですの?

 

レオン:う~ん、口調だけが♀みたいな喋りなだけなのかもしれないし。

 

 

バロン:でも、レオン、なんか気に入られたり、マンツーマン誘われてたよな?

    ♂を好きな♂とか?

 

 

レオン:勘弁してくれ!俺はそんな趣味ない!おい、ルナ、何、弱み手帳出してんだよ!?

 

 

ルナ:なんでもありませんわ~!私としては、弱点を知るのも大事なお仕事ですし~

   その為にはレオンに犠牲になってもらったりも~。

 

 

レオン:それだけは断固として断る!

 

ルナ:仕方ありませんわね~。その手は保留に致しますわ。

 

レオン:そうしてくれ~。

 

ミー:とにかく、これからあのマリーには気を付けた方が良さそうね。

 

ルナ:そうですわね。あの態度に、あの言い方、どれをとっても最低最悪ですわ!

 

バロン:そうそう、ルナに似てるから尚更だ・・・(ミーに口を塞がれる)

 

ルナ:似てる?

 

ミー:なんでもない!なんでもない!ねぇ、バロン!?

 

バロン:うんうん!なんでもない!

 

ルナ:ならいいですわ。

 

レオン:なんか嫌な予感がするんだけどこの先このお店大丈夫なのか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

マリー:まだまだレベルの低いお店だけど、これから私色に染めていくのが楽しみね♪

    お店のNO.1もいずれは私がなればこのお店は安泰よ~!

    さ~て、どんなお客様が来るのかチェック始めなきゃ~!

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり