猫cafeの一日 ミー&ルナ編

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

登場キャラ

 

 

ミー・・・一般的な三毛猫(♀)ルナの言動に振り回され、最近焼け食い気味  

 

ルナ・・・高貴で美しいシャム猫(♀) お店のNO.1でプライドも高い そして嫌味 ミーを弄って面白がってる。

 

 

 

 

比率:【0:2】

 

上演時間【15分】

 

 

【2020.5月、改訂版】 

 

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 CAST

 

ミー:

 

ルナ:

 

 

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                                    BGM:流す時はゆったりした曲推奨

 

 

猫cafe店内

 

 

(猫達は各々起きだしてOPENを今か今かと待っているのだが・・・)

 

 

 

 

ルナ:※ 自分の得意な歌、好きな歌を上機嫌に歌ってください   ※20秒~30秒くらい

 

 

 

 

ミー(M):「うわあ~、いつにも増して朝から上機嫌だ~。

       こう言う時のルナは関わらない方が一番なんだよね~。見なかった事に・・・)

 

 

ルナ:「ちょっと!? ミー!」

 

 

ミー(M):「ゲッ! 見つかっちゃった~! ルナと朝から関わると、また厄介な事に・・・」

 

 

ルナ:「聞こえてるのかしら? それとも~、この高貴で、美し~い!

    私(わたくし)の歌声があまりにも素晴らしすぎて~、感動で声が出なかったのかしら~?」

 

 

ミー:「そうなのよ~! ルナの歌声があまりにも素晴らしくて・・・」

 

 

ミー(M):「とりあえず・・・適当にごまかして、みんなの元へ行かないと・・・」

 

 

ルナ:「そうでしょ~う! 不器用な貴方と違って~、私は何もかもパーフェクトなものですから~、

    歌も得意中の得意ですわ! お~っほほほほほほほほ!!!」

 

 

ミー(M):「朝から腹立つ! それにしても・・・また始まったよ~。ルナの自慢話・・・。早くみんな出て来て~!」

 

 

ルナ:「そうですわ! まだ開店まで時間がありますし、私、自ら貴方の歌唱指導をして差し上げますわ~! 

    こんな事は、滅多に無い事ですのよ~! 感謝しなさ~い!」 

 

 

ミー:「えっと~、そうしてもらいたいのは山々なんだけど・・・。私、これから用事が・・・」

 

 

ミー(M):「ルナに歌唱指導なんかされたら・・・、それこそ朝から疲れるだけ~。勘弁してよ~!」

 

 

ルナ:「あら~? どうしたのかしら~? 親切なこの私が、せっかく提案したのに、まさか~、断る気なのかしら~?」

 

 

ミー:「そんなわけあるわけないじゃない・・・! あははははは!」

 

 

ルナ:「そうですわよね~! この高貴で美し~い! 私の指導が受けれるんですもの~。

    感謝しても、感謝しきれないですわよね~!!!」

 

 

ミー(M):「いつも一言も、二言も、余計なんだって~の!!!」

 

 

ルナ:「オッホン! そうですわね~、まずはミー、何か歌いなさ~い!」

 

 

ミー:「え!?」

 

 

ルナ:「え!? じゃないわよ! まずは歌ってみないと、指導も出来ないじゃな~い!」

 

 

ミー:「わかったわよ・・・」

 

 

ミー:※ 自分の得意な歌、好きな歌をかなり下手に音痴に歌ってください【※20秒~30秒くらい】

 

 

ミー(M):「今日は我ながら上手く歌えた~♪ どうよ! 私だって本気出せばこのくらい歌えるのよ~!!!」

 

 

ルナ:「・・・」

 

 

ミー:「あれ? どうしたの?」

 

 

ルナ:「・・・はっ! 時が一瞬、止まってましたわ!!!」

 

 

ミー:「え? それってどう言う意味!?」

 

 

ルナ:「どういう意味も何も・・・」

 

 

ミー(M):「これはもしかして、あまりにも上手いから・・・、私が指導するまでも無いわ。

       貴方の事を見直したわ! それどころか、逆に歌唱指導して欲しいですわ!

       なんて言うのかしら? 良いわよ! 私が貴方に歌を存分に教えてあげるわ!!!)

 

 

ミー:「もう! 勿体ぶらないで、早く教えて」

 

 

ルナ:「そうですわね~。はっきりと言うと・・・」

 

 

ミー:「うんうん!」

 

 

ルナ:「ここまで見事で・・・、酷い歌声は、生まれて初めて聴ましたわ~!」

 

 

ミー:「なんですって~!?」

 

 

ルナ:「何処から言えば良いか悩みますわ・・・。

    まず~、リズム感が0! それから~、音程も見事に外れてますわね~。

    どうして~、ここまで外せるのかが不思議で、逆に褒めたくなりましたわ~! むしろ才能ですわね!

    それから・・・表情も全然、硬くて、まるで石像ですわ! それに・・・」

 

 

ミー(M):「なん・・・なんなのよ! 今までの私の中でも、一番上手く歌えたのに!

       それが何!? リズム感0・・・! ・・・ふ~、落ち着くのよ。

       まあ、でも、ここまで言うのだから、流石にアドバイス聞いたら、教えてくれるわよね・・・」

 

 

ルナ:「ちょっと~! ミー! 聞いてますの?」

 

 

ミー:「あっ、ごめんなさい! そんなに酷かったかしら・・・?

    じゃあ~、ずばり訊くけど、ルナみたいに歌が上手くなるには~、一体、どんな練習したら良いかしら・・・?」

 

 

ルナ:「無理! 有り得ない! インポッシブルですわ!」

 

 

ミー:「え!?」

 

 

ルナ:「ほら~、言いますわよね? 誰にも才能の一つ二つあるって。

    先程の歌を聴く限りですと・・・、貴方には~、歌の才能は無いですわね~。

    流石の私でも・・・教えるにも、限界がありますわ。それと、私の耳もおかしくなりますから嫌ですわ・・・」

 

 

ミー:「そう・・。なら仕方ないわね・・・!」

 

 

ミー(M):「少しでも期待した私が馬鹿だったわよ~! お前の辞書には褒める! とかって言葉は載ってないんかい!」

 

 

ルナ:「あら~? そう言えばミー、また少し、太ったんじゃない?」

 

 

ミー:「え? そんな事ないと思うけど・・・」

 

  

ルナ:「いいえ。確実に太ってますわよ・・・。駄目よ~、プロポーションは崩しちゃ!

    元々から、かな~~り丸かったけど、今は、ま・る・で正月の鏡餅のようですわよ~!

    それに引き換え、この私の高貴で美しい! 見事なプロポーションをごらんなさ~い!

    クレオパトラも楊貴妃も真っ青ですわ! なのに貴方は・・・。

    どうやったら~、そこまで丸くなれるのか不思議でなりませんわ~!」

 

 

ミー:「ルナのプロポーション、凄~い! 私も見習わなくちゃ!」

 

 

ミー(M):「・・・正月の鏡餅~!? 誰のせいで日々やけ食いしてると思ってるのよ~!

       それもこれも、貴方のせいよ! あ~! ムカつく! ムカつく!」

 

 

ルナ:「あっ! そうそう! ミーにしか出来ない仕事がありましたわ!」

 

 

ミー:「本当に!?」

 

 

ルナ:「ええ。これは残念だけど・・・、私には出来ない仕事ですわ~。

    それに、貴方の方が、断然向いてると思いますわ」

 

 

ミー:「ね? それって、ようするに私の才能て事?」

 

 

ルナ:「そうですわね。ミーだけの才能ですわ」

 

 

ミー:「私だけの才能!? もう、何の才能か気になる! 勿体ぶらないで、早く教えてよ!」

 

 

ルナ:「そ・れ・は」

 

 

ミー:「うんうん!」

 

 

ルナ:「・・・招き猫ですわ~!」

 

 

ミー:「え?」

 

 

ルナ:「だ・か・ら、招き猫ですわ!」

 

 

ミー:「なんで招き猫なの!?」

 

 

ルナ:「だって~、招き猫っていったら、体系も顔も見事なくらいにまん丸ですわ。

    だから、私には、真似したくても絶対に真似できませんわ~!

    その点、ミーは全てにおいてパーフェクト! そっくり! 

    そんな貴方には、もはや天職とも言えますわ!」

 

 

ミー:「私の天職か~! 良いかも!」

 

 

 

ミー(M):「何かと思えば・・・招き猫!? しかもパーフェクト! そっくり! ですって!!!

       あっ! でも待てよ・・・。もしかしたら、これってルナなりの褒め言葉なのかしら?

       だとしたら・・・、怒るのもあれだし~、どう言う意味でなのか訊いてみようっと」

 

 

 

ミー:「招き猫て確か、福を呼ぶ縁起の良い置物よね~。

    そんな物と例えるなんて、このお店の看板はミー、貴方よ! NO.1の座は今日から貴方のものですわよ!

    って意味も、もしかして含まれてたりするとか!?」

 

 

ルナ:「全然。全く。そんなの有り得ませんわ」

 

 

ミー:「・・・え?」

 

 

ルナ:「私は、ただ単純に、その見事な体型に合う仕事を言ったまでですわ~。

    ほら~、招き猫て、手を動かしてるだけじゃな~い?

    あまりにも、指名のかからないミーに、ピッタリだと思ったのですわ~!

    それに、その体型じゃ、動くのも大変だろうし、親切心もですわ」

 

 

 

ミー:「・・・ありがとう」

 

 

 

ルナ:「どういたしましてですわ。

    あ~、貴方が羨ましいですわ~。私はこのお店のNO.1だから指名の嵐で、休む暇も無いし・・・。

    太るなんて暇もありませんですわ~」

 

 

 

ミー:「そうよね・・・。私の暇をわけてあげたいくらいよ・・・」

 

 

 

 

(話してる内に今日最初のお客様が来店してルナが指名される)

 

 

SE:お店のドアが開く音 (3秒)

 

 

 

 

 

ルナ:「いらっしゃいませ~! もう~、言ってる側からまた指名~。

    じゃあ私は、今日最初のお客様のお相手をしてきますわ~。

    本当~、たまにはのんびり休みたいですわ~。

    ミー、招き猫の仕事、サボらずに頑張りなさい。

    手だけ動かしてれば良いし、楽な仕事ですわよね。

    じゃあ、また後でですわ。お~っほほほほほ!!!!」

 

 

 

(ルナ、お客様の所に向かう。残ったミー)

 

 

 

 

ミー:「・・・さ~て、張り切って、招き猫の仕事、頑張るか~!」

 

 

ミー:「あの年増のいじわる!!! 何が、ミー、招き猫の仕事、サボらずに頑張りなさい。だ!!!

    そりゃあ~、最近食べ過ぎてたわよ~。でも仕事はサボったりしないわよ!

    なのに、あの言い方はないでしょ!!! あ~、腹立つ!

    ・・・そうだ! 良い事、考えた! あの年増の朝食を、全部食べてやる~!」

 

 

 

(ルナ、何かを察知したのか戻ってくる)

 

 

 

ルナ:「そうそう。言い忘れましたわ~」

 

 

ミー:「どうしたの? お店のNO.1が、お客様をあまり待たせたら駄目よ~」

 

 

ルナ:「ミー、最近食べ過ぎてるみたいだし、起きてすぐ店員に、毎日の食事の量減らすように伝えましたわ~」

    

 

 

ミー:「え!? そんな~!!!!」

 

 

ルナ:「そ・れ・と、私はもう食事は済ませてるから、盗み食いしようとしても無駄ですわよ~。

    ミー、これも貴方の健康を思っての親切心からですわ。じゃあ、招き猫の仕事で手動かして、

    しっかりダイエット、頑張りなさい。本当、私ったら親切過ぎて、困りますわ! お~っほほほほほ!!!」

 

 

 

 

(ルナ退場)

 

 

 

ミー:(ルナへの怒りなどをアドリブで20秒~30秒程 自由にどうぞ♪) 

 

 

 

 

 

終わり