猫cafeの一日 バレンタインデー ルナ&レオン編

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

登場キャラ

 

 

ルナ・・・高貴で美しいシャム猫(♀) お店のNO.1でプライドも高い そして嫌味 ミーを弄って面白がってる。

                   実は意外と繊細だったり思いやりもあるようだが、普段はそんな所は見せたりはしない。

 

 

レオン・・・アメリカンショートヘアー(♂)お店の中では♂猫達の中ではお兄さん的立場の頼れる冷静な性格。

                     いつもバロンと行動してる事で周りの♀猫達にはモテずに、

                     ネタにされてる。

 

 

 

 

比率:【1:1】

 

上演時間【20分】

 

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CAST

 

ルナ:

 

レオン:

 

 

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猫cafe店内

 

 

 

お店の営業が終わって、みんなひと段落してる中、明日はバレンタインだが・・・。

 

 

 

 

 

 

ルナ:ふ~、今日もミントにおばちゃん言われることも無かったし、平和で良い一日でしたわ~!

   ハロウィンの時依頼、なんだか大人しいですし、私のこの店でのNO.1も安泰ですわね!

   お~っほほほほほほほ!

 

 

 

レオン:うるさいと思ったらルナか。いつも思うんだけど、その高笑いって気持ちいいのか?

 

 

ルナ:愚問ですわ!この高笑いこそ私の生きがいそのものですわ!相手をギャフンと言わした後は

   この高笑いが何よりの勝者の証になるのですわ!

 

 

レオン:そうなのか?そんなに気持ち良い事なら、俺にもその高笑い教えてくれよ?

 

ルナ:・・・レオン、何か悪い物でも食べたのかしら?

 

レオン:なんでそうなるんだよ!俺はただ単に興味があるだけだ!その高笑いに!

 

ルナ:ふ~ん、教えて差し上げても宜しいですわよ。

 

レオン:本当か?よろしく頼む。

 

ルナ:ええ。わかりましたわ。

 

 

ルナ:(なんか調子狂いますわ・・・。いつもなら、さっさと側からいなくなったり、私に見つかりそうになると

    逃げたりしますのに・・・。何を考えてるのかさっぱりわかりませんわ・・・。)  

 

 

レオン:それで、まずはどうすれば良いんだ?

 

ルナ:そうですわね。まずは相手より自分の方が上と思う気持ちが大事ですわ。

 

レオン:相手より上と思う気持ちか。その次は?

 

ルナ:次に大事なのは何がなんでも勝つという意欲ですわ!

 

レオン:意欲か。中々、ルナのようには、なれないよな・・・。

 

ルナ:何か言ったかしら~?

 

レオン:いや、ただの独り言だ!

 

 

ルナ:・・・私(わたくし)だってここまで来るのに苦労しましたのよ・・・。

   それこそ入りたての時は引っ込み思案な性格でしたし・・・。

 

 

レオン:ルナがそんな性格だったなんて信じられないな・・・。

 

 

 

ルナ:そんな性格だったから、先輩達に先を越されてばかりで

   指名も来ない日々が続きましたわ。

   当然、片付けとかも指名が0だったのだからやって当然よ!と

   毎日、代わりにやりましたわ・・・。

 

 

 

レオン:・・・。

 

 

 

 

ルナ:いっその事、この店辞めてどこか違う所に行こうって、何度も何度も思いましたわ。

   だけど、そんな勇気もなくて耐える日々が続く中・・・、

   ある日その当時のお店のNO.1が助けてくれましたの。

   そしてその先輩はこう言いましたわ。「貴女はここでどうなりたいの?」って。

   正直、それを言われた瞬間は、どうしたいかなんて答えられませんでしたわ。

   だけど、その先輩の姿を見てく内に段々とこの店でNO.1になりたいと思うようになったのですわ。

 

 

 

 

レオン:ルナにそんな過去があったなんて全然知らなかった。

 

ルナ:この話をしたのはレオンが初めてですわ。

 

レオン:なんで話そうと思ったんだ?

 

ルナ:それは・・・、ただの気まぐれですわ。

 

レオン:本当にそうなのか?

 

 

 

ルナ:・・・、明日はバレンタインデーですわね。好きな相手にチョコを渡して告白をするイベント。

   そんな日だから、少しセンチメンタルな気分になってつい話したのかもしれませんわね。

   こんなの私らしくありませんわよね!

 

 

 

レオン:そんな事ないさ。先の話を聞いて正直見直した。ただ単に周りの仲間をいじって面白がってるんじゃなくて

    そんな過去を持ちながらもNO.1でいる為に頑張ってるんだなって。

 

 

 

ルナ:ストレス発散に楽しんでる所もありますし、そんなに褒められるとなんだかおかしな気分ですわ・・・。

   だけど、今いる仲間達には、私のような気持ちや立場にはなって欲しく無いってのもありますし・・・、

   例え、嫌われたり憎まれても、これからもこの店のNO.1として頑張りますわ!

 

 

レオン:なんだか格好良いな。俺も最初に入った頃は右も左もわからなくてどうして良いかわからなくて

    不安だった。だけどミーやルナがすぐに色々教えてくれてそんな気持ちもすぐになくなったよ。

    あれは、ルナなりに考えて行動してくれたんだな。

 

 

ルナ:ええ。それはレオンだけにではありませんわ。これから入ってくる新しい子達にも変わることなく

   接していきますわ。

 

 

レオン:そうだな。だけどルナ、あまりやりすぎるなよ。嫌われたって辛いだけじゃないのか?

 

 

ルナ:そうですわね。正直、嫌になったり辛い時もありますわ。だけど、私だけが耐えれば良いのですし

   喜んで悪役にでもなりますわ。それでみんなが辛い思いをこれからもしないで過ごせるのなら・・・。

 

 

レオン:ルナ・・・。俺じゃ駄目か?

 

ルナ:・・・何がですの?

 

レオン:ルナの辛い部分を俺が一緒に背負ってやるよ。そうすれば辛さも軽くなる。

 

ルナ:私みたいに悪役になるつもり?

 

レオン:そうじゃない!ルナが辛い時には俺が話をきいてやる。だから一人で悩んだり抱え込むのはやめろ。

 

ルナ:レオン・・・。

 

レオン:俺じゃ頼りないか・・・?

 

ルナ:そんな事ありませんわ!ただ・・・私、こう言う事に慣れてないですし、言い過ぎてレオンを傷つけたりなんかも・・・

 

レオン:いくらでも傷つけて良いさ。そんなの構わないから一人でため込むのはやめろ。なっ?

 

ルナ:わかりましたわ・・・。・・・ありがとうですわ。レオン。

 

 

 

 

 

 

レオン:さてと、明日もあるしそろそろ休むとするか。

 

ルナ:そうですわね。明日もNO.1としてビシビシと頑張りますわ!

 

レオン:やりすぎるなよ!ミーとミントと喧嘩してばかりだと疲れるだろう?

 

ルナ:そんな事ないですわ。此処だけの話、あの二人のどちらかにいずれはNO.1を譲ろうかと考えてますし。

 

レオン:本当か?それ?

 

 

 

 

ルナ:ええ。あの二人は意欲もありますし、第一、みんなを支えてこのお店をもっとよくしてくれると思いますの。

   ミントに関してはNO.1になりたいって気持ちがまだ勝ってて周りが見えてない。ミーは、NO.1になろうって

   意欲は見えないけど、店の誰よりも周りを気にかけて行動する事が自然と出来てますわ。

   だからそれぞれ別の良さがあって、私はこれからもその良さを伸ばしてあげたいなと思いますの!

   未来のNO.1候補の為にも。

 

 

 

 

レオン:そこまで考えてるとはな。流石お店NO.1だよ。

 

ルナ:褒めても何も出ませんわよ。

 

レオン:まったく、お前って奴は!

 

ルナ:まぁ、でも当分は私がNO.1ですから、これからレオン、しっかりとサポートお願いしますわ!

 

レオン:ああ!望むところだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ルナN:ミーとバロンが二人で飾り付けた装飾のおかげもあり無事にイベントは大成功で

    終わり、片付けの時間。

 

 

ルナ:疲れましたわ~!

 

レオン:おつかれ!ルナ。

 

ルナ:なんだかあっと言う間でしたわね。

 

レオン:そうだな。後は片付けだけだし、さっさと終わらせよう。

 

ルナ:レオン・・・。

 

レオン:どうした?

 

ルナ:これを貴方に差し上げますわ!

 

レオン:これは高級なカルカンじゃないか!良いのか?

 

ルナ:黙って受け取れば良いのですわ!今日は・・・その、バレンタインですし・・・。

 

レオン:こんな時まで素直じゃないんだな。(微笑む)

 

ルナ:うるさいですわ!いらないのなら返しなさい!

 

レオン:ありがとう!喜んでいただくよ。だけど・・・。

 

ルナ:レオン?

 

レオン:ほら、ルナの分。こういうのは一緒に食べるの方が、美味しいだろう?

 

ルナ:そうですわね。

 

レオン:ああ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ルナ:そうそう、レオン。ホワイトデーはこの2倍、いえ、4倍くらいのお返しを

   楽しみにしてますわ!

 

レオン:わかった。そうじゃなきゃお前らしくもないよな。これからもよろしくなルナ!

 

ルナ:ええ!

 

レオン:それはそうと、いつか高笑いのやり方教えてくれよな!

 

ルナ:あら?覚えてましたの?

 

レオン:お前!、さては教える気無いな?

 

ルナ:だって~、これは私だけの特権ですもの~!お~!ほほほほほほほほ!

 

レオン:まったく・・・。それでこそ、俺の好きなルナだよ。

 

 

 

 

 

 

 

終わり