猫cafeの一日 バレンタインデー ミー&バロン編

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

登場キャラ

 

 

 

ミー・・・一般的な三毛猫(♀)ルナの言動に日々振り回されつつも食事やおやつの量も減らして

               最近ダイエットに成功した。お店の中ではお姉さん的存在で、

               喜怒哀楽が激しいが嫌われてたりはしない。ただ、色々とタイミングが悪いのが傷。  

 

 

バロン・・・ロシアンブルー(♂)まだまだやんちゃで、何でも恐いものみたさに首を突っ込んでいく性格。

                レオンとは仲が良い。単純に言えば明るい無邪気なバカ。

                若さからか思っている事をストレートに言ってしまいがち。 

 

 

 

比率:【1:1】

 

上演時間【20分】

 

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CAST

 

ミー:

 

バロン:

 

 

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                                    BGM:流す時はゆったりした曲推奨

 

 

 

猫cafe店内

 

 

 

お店の営業が終わって、みんなひと段落してる中、明日はバレンタインだが・・・。

 

 

 

 

 

 

バロン:はぁ~、今日も一日疲れたな~!こんな疲れた時は甘い物食べたいよな~。

 

ミー:そんな事言っても、甘い物は出てこないわよ。

 

 

バロン:だよな~。出てこないと考えると余計に食べたくなるんだよ~。

    あ~!食べたい!食べたい!食べた~い!!!

 

 

ミー:もう~!馬鹿バロン!うるさいわよ!

 

バロン:馬鹿!?馬鹿言う奴が馬鹿なんだよ!バーカ!!!

 

ミー:なんですって!!!

 

バロン:なんだ?やるか?いつでも相手になるぜ!!!

 

 

ミー:はぁ~!馬鹿らしい!もうクタクタだし、お店の片付けと飾りつけの方が先よ!

   じゃあ、バロンは片づけをお願いね!

 

 

バロン:え~~!!!片付け面倒だな・・・。

 

ミー:そんな事ぼやいても片付かないわよ!ほら、早く!

 

バロン:やだ!面倒!ミーの方が年上なんだし片付けしてよ!

 

 

ミー:ちょっと!年上とか関係ないでしょ?あんたも当番なんだから文句言わずにやりなさい!

   まったく!こんな事してたら終わらないわよ・・・。

 

 

バロン:そのお店の飾りつけなんだけど・・・、なぁ?明日ってさ、何かあるのか?

 

ミー:はぁ?

 

バロン:はぁ?じゃなくてさ、こんなに飾り付けるのだから何かあるんだろう?教えろよ?

 

 

ミー:・・・、あんたって今までも馬鹿だなとは思ってたけど、そこまでの馬鹿だったのね・・・。

   さすがにマジに同情しそうになったわよ。

 

 

バロン:同情ってなんだよ!勿体ぶってないで教えてくれよ!マジにわかんないんだからさ!

 

ミー:仕方ないわね。明日はバレンタインデーよ。

 

バロン:バレンタインデー?

 

ミー:そう。簡単に言うと好きな相手に手作りのチョコを渡す行事の事よ。

 

バロン:好きな相手に?

 

ミー:まぁ、私達の場合はチョコは食べれないから別の物になっちゃうんだけど。

 

バロン:じゃあ、そのイベント、お店でやる必要ないんじゃない?

 

ミー:馬鹿バロン!、お店に来るお客様に対して、チョコの代わりに私達が心から接して癒してあげる日なのよ。

 

 

バロン:な~んだ!じゃあ、俺達得な事ないじゃん!だいたい、食いしん坊なミーがよくそんなイベントの準備とか

    お店終わった後もするよな~。

 

 

ミー:仕方ないでしょ!それに・・・。

 

バロン:それに?

 

ミー:えっと・・・

 

 

バロン:はっ!どうせルナにまた弱みを握られて、当番変わったとかってのじゃね~の?

    本当、ミーってタイミング悪いというかなんというか・・・。

 

 

ミー:(前足でバロンを殴る)

 

バロン:いって~!いきなり何するんだよ!!!!

 

ミー:一言も二言もいつも多いのよ!少しは相手の気持ちを考えて喋りなさいよ!

 

バロン:それにしたって殴る事ないだろう!

 

ミー:あんたが悪いんでしょ!もう一人で片づけやってよね!!!知らない!!!

 

バロン:おいっ!ミー!!!

 

バロン:(なんだよ・・・。確かに俺が悪いかもしれないけど殴る事ないだろう・・・。でも流石に言い過ぎたかな・・・。)

 

ミー:(本当なんなの!私だって疲れてるし、早く休みたいわよ!だけど仕方ないじゃない。

    誰かがやらないといけないんだし・・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

ミー:・・・。

 

バロン:なぁ、ミー。

 

ミー:(黙々と作業してる)

 

バロン:本当、ごめんな。先は言い過ぎたよ。俺って馬鹿だよな。言わなくて良い事までついつい言っちゃう・・・。

 

 

ミー:・・・私の方こそ、ごめんね。殴ったりして。今度からはさ、もっと気を付けてよね。神経図太いように見えるかも

   しれないけど、それでも傷つく事だってあるんだから・・・。

 

 

バロン:そうなんだな。いつも笑って堂々としてたり感情を表に素直に出してるから平気なんだと思ってた。

 

ミー:ほとんどは食べて嫌な事忘れちゃうんだけどね!ほら、食べてる時って幸せじゃない?

 

バロン:うん、今日は夕飯なんだろうとか考えちゃうよな!

 

ミー:そうそう!だからついつい食べ過ぎちゃってルナに弄られちゃうんだけど・・・。

 

バロン:最近のミーは凄いと思うぜ!食べ過ぎとかにも注意してたし、かなり痩せたんじゃないのか?

 

ミー:そうかな・・・?自分ではいまいち変化ってわからないんだけど・・・。

 

バロン:絶対前より痩せたって!今のミーなら俺・・・。

 

ミー:ん?なに?

 

バロン:いや!なんでもない!気にしないで。

 

ミー:変なの。やだ!もうこんな時間じゃない。早く片付けと飾りつけ終わらせちゃいましょう!

 

バロン:え?片付け?

 

ミー:2人でやった方が早いでしょ!それに・・・さっき殴っちゃったお詫びよ。

 

バロン:・・・ありがとう。ミー。

 

ミー:うん。さ~て、早くしないと次の日になっちゃうわよ。本腰入れていくわよ!

 

バロン:そうだな!早く終わらせよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

ミー:よし!こんなものかな?

 

バロン:うん、2人で飾り付けたから早く終わったし、それに思ってたよりいい感じだな!

 

ミー:うん、じゃあ明日に備えて休みましょう。

 

バロン:そうだな。また明日。ミー。

 

ミー:うん、また明日。バロン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミーM:そしてバレンタイン当日、頑張った飾りつけのおかげかお店のイベントも大盛況に終わり

    これから片付け。

 

 

 

 

ミー:なんとか無事終わったわね。片付けが残ってるしさっさと終わらせるわよ。

 

バロン:お腹空いた・・・。

 

ミー:私だってお腹空いてるけど、片付けが先でしょう!

 

バロン:やだ!何か食べてからじゃないと力入らないよ!食べたい!食べたい!食べた~い!!!

 

 

 

 

 

 

ミー:ほら、これ!あげるわよ!だからもう少し頑張りなさいよ!

 

バロン:これってミーの大好きなカニカマじゃん!良いの?

 

ミー:昨日殴っちゃったし、それに、飾りつけ手伝ってくれたお礼よ。

 

バロン:飾りつけは俺も当番だったし。

 

ミー:聞いたわよ。レオンから。本当はバロンの当番の日じゃなかったって。

 

バロン:レオンの野郎・・・。

 

ミー:どうして手伝ってくれたの?

 

バロン:それは・・・、ミーだけじゃ飾りつけ大変だろうし、第一、俺も暇だったからさ!

 

ミー:バロンのそういう所好きだよ。困ってる時は、なんだかんだで、助けてくれようとする所。

 

 

バロン:ほら!俺って馬鹿じゃん!普段みんなに沢山迷惑かけてるしこう言う時じゃないと

    役立たないからさ!

 

 

ミー:馬鹿でも優しい心の持ち主よ!バロンは。本当にありがとうね。

 

バロン:なんか調子狂うよな・・・。

 

ミー:馬鹿!こんな時くらい素直になりなさいよ。

 

バロン:うん。

 

 

 

 

 

 

ミー:それじゃさっさと後片付け始めましょう!

   ん? これって?

 

バロン:あげる。

 

ミー:え?

 

バロン:ミーもお腹空いてるだろう。半分ずつ食べようぜ。

 

 

ミー:バロン・・・、ありがとう! 貰っとくね。あっ、だけどホワイトデーにはちゃんと

   お返し何かもらうからね!

 

 

バロン:ホワイトデー?

 

ミー:まったく。その時になったら何の日か教えてあげるわよ!(微笑む)

 

 

 

 

 

 

終わり