猫cafeの一日 ハロウィン編

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

登場キャラ

 

ミー・・・一般的な三毛猫(♀)ルナの言動に振り回され、やけ食い気味だったが最近これでは駄目だとダイエット中  

 

ルナ・・・高貴で美しいシャム猫(♀) お店のNO.1でプライドも高い そして嫌味 ミーを弄って面白がってる。

 

ミント・・・可愛いマンチカン(♀) お店に新たに来た新猫 見た目はキュートだけど実は・・・。

 

 

 

 

 

比率:【0:3】

  

上演時間【30分】

 

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CAST

 

ミー:

 

ルナ:

 

ミント:

 

 

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                                    BGM:流す時はゆったりした曲推奨

 

 

猫cafe店内

 

 

今日は10月31日、そうハロウィン!猫cafe内の猫達はいつも以上にみんな張り切ってますが・・・

 

 

※()はミー、ルナ、ミントの心の声です。

 

 

 

 

 

 

ミント:(朝早くからなんか騒々しい。何かあるのかしら?待てよ・・・、そっか今日はハロウィンか。

     みんなどんな仮装するのか悩んでるってわけね。どんな仮装しても私が可愛さNO.1に決まってるのに

     本当無駄な努力してるわね。でも弄って遊ぶには持って来いの日ね♪まずは様子見と・・・。)

 

 

 

ミント:ミーお姉ちゃん、ルナお姉ちゃん、おはよう!

 

ミー:ミントおはよう。ねえ、今日はハロウィンよ。

 

ミント:ハロウィンってな~に?

 

 

 

ミー:ハロウィンってのは、カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり

   子供達が魔女やお化けとかに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりするお祭りなんだけど

   ここは猫cafeだから、要するに仮装をしてお客様と一緒に楽しむって感じよ。

 

 

 

ミント:そうなんだね。なんか楽しそう!

 

ミー:うん!凄く楽しいわよ!だけど、お姉ちゃんまだどんな仮装するか悩んでるのよね。

 

ミント:そうなんだ。

 

ミント:(こいつの体型なら悩む事無くジャック・オー・ランタンがお似合いだよな・・・(笑))

 

 

ルナ:あ~らミー、そんなに悩まなくても大丈夫よ!貴女にピッタリな仮装がありますわ!

   今日は10月31日、ハロウィンですわよ。と言う事は・・・

 

 

ミー:と言う事は?

 

ルナ:ほ~ら、この祭りに大事な「物」があるじゃな~いかしら?よ~く考えてみて。

 

ミー:大事な物・・・、仮装出来て・・・、う~ん、わからないからヒント頂戴!

 

ルナ:そうね~、オレンジ色で~

 

ミー:オレンジ?

 

ルナ:明るくなったりもして~

 

ミー:明るくなったり?

 

 

ルナ:ここまで言ってもわからないなんて本当鈍感ですわね。最大のヒントを言って差し上げますわ。

   そ・れ・は・・・貴女にとても似てる物ですわ!

 

 

ミー:オレンジで、明るくなったりもして、私にとても似てる物・・・。わかった!

   ジャック・オー・ランタンね!

 

 

ルナ:ピンポンピンポン!大正解ですわ!

 

ミー:キャー!やった~!正解した!それで当たった商品はいったい何がもらえるのかしら!・・・って、なんですって!!!!

 

ルナ:ノリツッコミまで出来るなんて貴女いつの間にか成長したわね!

 

 

ミー:そんな事ないわよ~♪これでも毎日の鍛錬が・・・って、こんな話でもな~い!!!

   ジャック・オー・ランタンってどういう事よ!!!

 

 

 

ルナ:それは~、貴女は見事な程のボン!・ボン!・ボン!な体型ですし~、それに比べ・・・私(わたくし)は

   ボン!・キュ!・ボン!な体型だから~、このお祭りで目立つものでも真似する事が出来ないから

   仕方な~く、貴女に・・・譲って・・・差し上げ・・・ますのよ・・・プッ!  ←【段々と笑いをこらえながら。】

 

 

ミー:なんですって~!!!しかも最後笑ってるじゃない!!!

 

 

ルナ:手間いらずじゃないかしら?かぼちゃを被って、体をオレンジに塗るか、黒いマント羽織れば良いだけなのだから~。

   招き猫の次に天職だと思いますわ~。お~ほほほほほほほ!

 

 

ミー:(キーーーーー!!!招き猫の時もムカついたけど、今回はジャック・オー・ランタンですって~!!!

    しかもボン!・ボン!・ボン!って強調して言って来るなんて・・・覚えてなさい!!!)

 

 

ミー:そういうルナは何に仮装するか決めたの?

 

 

ルナ:そうですわね~、私は見た目もほら~エレガントですし~、色気も今回はちょっぴり出してみたりもして~

   セクシーな魔女にでも仮装してみようと思ってますわ~!

 

 

ミント:はい、ルナお姉ちゃん、これあげるね!

 

ルナ:あ~ら、何かしら?

 

ミント:うんとね、毒林檎と杖だよ!

 

ルナ:・・・ありがとう!嬉しいですわ!!!

 

ミント:えへへ♪ルナお姉ちゃんにすご~く、すご~く似合うと思ったんだ♪

 

ルナ:そう!!!えらいわね!!!ミント!!!

 

ミント:どういたしまして♪

 

 

 

ルナ:(どどどどど毒林檎に~つつつつ杖~・・・落ち着きなさいルナ・・・貴女はエレガントでセクシーなのよ。

    そう!人間で言えばアンジェリーナ・ジョリーですわよ!こんな子猫の嫌味に負けてたら駄目ですわよ!

    負けませんわ!!!)

 

 

 

ルナ:毒林檎と杖をくれるなんて~、セクシーな魔女って事よね~、お店に来るお客様をこの怪しげな魅力で思う存分

   虜にしてねって意味ですわね~!本当~、ミントちゃんは気が利く良い子ですわ!!!

 

 

ミント:うん!!!

 

ミント:(チッ・・・!この年増猫め・・・。そう来たか・・・。仕方ない。この手で行くか・・・。)

 

 

ミント:ミーお姉ちゃん、毒林檎に杖渡したけどね、ミント、もう一つなんか忘れてるけど思い出せないの・・・。

    わかる・・?

 

 

ミー:何々?毒林檎に杖以外に必要なこと・・・何か必要なセリフって事かな?

 

ミント:うん。その魔女さんの特徴みたいなものがあったような気がするの。

 

ミー:特徴・・・。わかった!!!不気味な笑い声ね!

 

ミント:ミーお姉ちゃん、それだ!と言う事で、ルナお姉ちゃん♪、不気味な笑い声もしてね♪

 

ルナ:そうね!何か足りないと思ってたのですわ~!こうかしら~?お~ほほほほほほほ!

 

ミント:なんか違う。それにそれじゃあいつものルナお姉ちゃんだよ~。もっと不気味に。

 

ルナ:・・・こうかしら?い~ひっひひひひひ・・・ ←【小声で】

 

ミント:う~ん、ルナお姉ちゃん、なんか言った?ミント聞こえなかったからもう一回お願いね♪

 

ルナ:そう・・・。い~ひっひひひひひ・・・! ←【やややけくそに】

 

 

ミント:そうそうその調子♪だけど、なんかまだ足りないな~。そうだ!ルナお姉ちゃん、その杖を持って

    何か混ぜるような感じで言ってみて♪

 

 

ルナ:・・・こうかしら?い~ひっひひひひひひひひ!!!!!!【やけくそに】

 

ミント:そうそう♪ルナお姉ちゃんにピッタリ!その笑いも今日は忘れないでね♪

 

ルナ:わかりましたわ!!!

 

ミー:【笑いを堪えてる】

 

ルナ:あ~ら?ミー、どうかしたのかしら~?

 

ミー:なんでも・・・ない。

 

ルナ:そう。

 

 

 

ルナ:(フフフフ・・・。この私を悪者の魔女にしただけじゃなく・・・よりにもよって、老婆に・・・!!!

    本当に・・・本当に・・・!!!良い根性してますわ!!!この子猫!!!何が、その笑いを今日は忘れないでね♪

    ですって!!!意地でもそんな笑い声してやりませんわ!!!!キーーーーー悔しいいいいいいいい!!!)

 

 

 

ミー:(ミント・・・絶妙のタイミングでルナをギャフン!と言わしたように思えるのだけど

    ただの偶然かしら・・・?でもなんかスッキリした!育てようによってはミントはルナへの防御に良いかもしれないわね♪)

 

 

ミント:(あはははははは!!!やっぱこの年増猫弄りがいがあって楽しい!!!さ~てとなんの仮装しようかな~。)

 

 

 

 

 

 

 

ルナ:部屋の飾りつけもこんなものかしら。

 

ミー:そうね。こうやって見ると良い感じよね。

 

ルナ:そうですわね。

 

ミント:ミントも頑張ったよ~。

 

ミー:そうだったわね。えらいえらい。

 

ミント:えへへ。ミーお姉ちゃんに褒められちゃった!

 

ルナ:良かったですわね!これからも頑張るのよ!

 

ミント:うん!

 

ルナ:(本当、見事に性格を使い分けて・・・本当忌々しいですわ・・・。)

 

ミント:(はぁ~、良い子ちゃん演じるのは本当疲れる~。)

 

ミー:(ルナもミントも黙って飾り見てる。そうよね。頑張ったし、感動してるのよね。)

 

 

 

 

 

 

ルナ:あら?ミント、まだどんな仮装にするか悩んでますの?

 

ミント:う~ん、いっぱいあって迷ってるの・・・。

 

ルナ:そうなの~。じゃあ~、良い機会ですし~、お姉ちゃん達が決めてあげますわ!

 

ミント:良いよ~。お姉ちゃん達も着替えないといけないし・・・。

 

ルナ:遠慮はいりませんわ~!日頃のうら・・・オッホン!感謝を込めて恩返しをしたいだけよ~。

 

ミント:でも~。

 

ルナ:良い考えじゃないかしら?ミーも手伝ってくださいますわよね?

 

ミー:良いわよ。ミントちゃん可愛いし、考えがいありそう♪

 

ルナ:じゃあ決まりですわね!ミント良いかしら?

 

ミント:お姉ちゃん達がそこまで言うなら・・・お願いしようかな。

 

ルナ:そうと決まれば早速行動開始ですわ!

 

ミント:うんと可愛くしてね♪

 

ルナ:勿論ですわ!うんと~、うんと~、可愛くしてあげますわ~。

 

ミント:(笑顔が怖いんだけど・・・断るに断れなかったし・・・様子をみて逃げるか・・・)

 

 

ルナ:(チャンス到来ですわ!前回の時も・・・そして今回も・・・散々こけにされましたし絶対に

    逃がしませんわ!フフフ・・・覚悟しなさ~い。)

 

 

ミー:じゃあ、ルナまずはどうする?

 

ルナ:そうですわね~。まずは服装を決めないと駄目ですわよね~。

 

ミー:ミントちゃんは可愛いからお姫様って感じよね~♪

 

ルナ:お姫様も色々あるけど何が良いかしら?

 

ミー:そうね・・・、白雪姫とか?

 

ルナ:う~ん、な~んかイメージと違いますわ~。

 

ミー:じゃあ、オーロラ姫とか?

 

ルナ:それもちょっと~違いますわ~。

 

ミー:そう?じゃあ~、人魚姫とか?

 

ルナ:却下ですわ。

 

ミー:え~、じゃあ・・・ラプ・・・    ←【ラプンツェル】

 

ルナ:論外ですわ。

 

ミー:他にお姫様っていうと・・・あ!有名なお姫様忘れてた!シンデレラはどうかな?

 

ルナ:シンデレラ・・・。

 

ミー:どう?

 

ルナ:そうですわね~。

 

 

 

ルナ:(この二重人格猫にシンデレラの仮装なんてさせたら、それこそもっとつけあがりますわ!

    もっとこう~、見た目は可愛くても、ギャフンと言わせられるようなお姫様・・・。

    そうですわ!ピッタリのがいるじゃない!)

 

 

ミー:どうかした?

 

 

 

ルナ:ちょっと考え事してたのですわ。そうですわね~。ミントって可愛いけど西洋的な可愛らしさではなくて

   もっと素朴な可愛さが似合うと思いますわ。

 

 

ミー:どういう事?

 

ルナ:ミーったら本当鈍いですわね。和のお姫様の可愛らしさですわ!

 

ミー:なるほど。言われて見たら、そっちのお姫様も可愛いかも♪

 

ルナ:そうでしょ~!じゃあ、引き続きお願いね。

 

ミー:わかったわ。そうね~、織姫とか?

 

ルナ:ミントにはちょっと大人過ぎますわね~。

 

ミー:じゃあ、乙姫!

 

ルナ:それも違いますわね~。

 

ミー:それじゃあ、かぐや姫とか!

 

ルナ:(来ましたわ!!!)

 

ミー:どうかな?

 

ルナ:良いと思いますわ!まさにミントにピッタリだと思いますわ~!

 

ミー:じゃあ、決まりね!衣装とか準備準備と♪

 

ミント:わーい!楽しみ~!

 

 

 

ミント:(何に決まるか冷や冷やしたけど、かぐや姫か~。イメージ的にはシンデレラが良かったけど

     NO.1取られるかもと思い却下しやがって・・・。まあ良いや。かぐや姫も可愛いし今日のお店の人気は決まったものね♪

     だって、悪の魔女にジャック・オー・ランタンだし!!!あははははは!!!!)

 

 

 

1時間後

 

 

ミー:思ったより時間かかっちゃったけど良い感じに出来たわね。

 

ルナ:そうですわね。予想以上の出来ですわ。

 

ミー:お姉ちゃん達、頑張ったけどどうかな?

 

 

ミント:うわ~、可愛い・・・♪考えてた物より豪華で驚いちゃった・・・♪

    ルナお姉ちゃん、ミーお姉ちゃん、どうもありがとう!!!

 

 

ルナ:あ~ら、ちゃんとお礼も言えて本当良い子ですわね~!

   大変、もうこんな時間ですわ。お客様も来ることですし、私達も着替えますわよ!

 

  

ミー:そうね!ミントちゃんの衣装作りに夢中で自分たちの着替え忘れてた!じゃあ、お姉ちゃん達着替えてくるから

   また後でね!

 

 

ミント:は~い♪

 

 

ミント:(う・・・、なんだこれ・・・。頭の上は重いし・・・、服が何重にも重なってて・・・重くて思うように動けない・・・。

     くそ・・・。あの年増猫・・・これが狙いでかぐや姫なんて選びやがったな・・・。)

 

 

 

 

 

 

 

ルナ:着替え終わりましたわ~。あ~ら、ミントったら本当にすご~く、すご~く可愛くなりましたわね!

 

ミント:ルナお姉ちゃんたら・・・これが狙いだったの・・・?

 

ルナ:あ~らなんの事だかさっぱりわかりませんわ~!それだけ可愛くしてさしあげたのだから感謝してほしいですわ!

 

ミント:ありがとうね・・・!ルナおばちゃん!!!

 

 

ルナ:どういたしましてですわ~!これに懲りたら日頃の行いを変えた方がいいですわよ!!!

   綺麗で~、エレガントで~、ちょっぴりセクシーなお姉ちゃんからのア・ド・バ・イ・ス♪

 

 

ミント:・・・。

 

 

ルナ:じゃあ、せいぜい今日は大人しく良い子に過ごしなさ~い。私はお客様のお相手をして来ますわ~!

   お~ほほほほほほほ!やはりこの笑いじゃなくちゃいけませんわね!!!お~ほほほほほほほ!

 

 

 

 

 

 

 

ミント:(よくも・・・よくも・・・このあたしにこんな仕打ちを・・・。絶対にあの年増猫め・・・。

     このままじゃ済ませないわよ!!!はぁ~、重~い・・・。誰か助けて~!!!)

 

 

 

 

 

終わり